2006年3月『東京百鬼-陰陽師・石田千尋の事件簿』(祥伝社)で文壇にデビュー。

当時、テレビ番組に出演していた石田千尋を主人公にしたことから、石田千尋の体験談をもとにしたドキュメント小説だろうと思われていた。

しかし『東京百鬼』は、浦山明俊によるオリジナルストーリーであった。

まったくの創作(フィクション)である。

またホラー作品をイメージする人もいた。
しかし『東京百鬼』は「いつくしみ」と「救い」をモチーフに展開する人間ドラマであった。

2006年10月には『東京百鬼』の続編『鬼が哭く-陰陽師・石田千尋の事件簿』を発表する。

時代小説にも新分野を開拓したいとの祥伝社の牧野デスクの要望に応え、浦山明俊の造詣が深い落語家を主人公にしたストーリーを構想し執筆する。

2008年6月に『噺家侍-円朝捕物咄』を発表。

幕末に実在した稀代の名人・三遊亭円朝を主人公にしているが、やはり伝記ではなく、オリジナルの創作小説となっている。

『噺家侍』の底流にも、人間のドラマを描くことに注力し、落語のジャンルでいうところの「人情噺」のストーリーが展開する。

浦山明俊が、東京の浅草に生まれ、下町に育ったことが作品には反映されている。

その後は、『花神の都』(祥伝社)『夢魔の街』(祥伝社)『かたるかたり』(廣済堂出版)と執筆を続け、現在は日経BP社からの依頼を受けて、新ジャンルの小説に構想を練っている。

医療ジャーナリストとして活躍を続けることから、小説作品には必ず医者が登場する。
ただし、医者が主人公になることはない。

日本の文芸が、娯楽に偏り、軽薄になってしまった傾向を憂慮し、時代を、人を、心を支える小説をめざして執筆を続ける。

2015年4月現在は、薬剤師を主人公にした小説を構想中である。

信条とする言葉は
「奮い立て日本文学、立って寂しき心を揺すれ」